ネックレスを知る ネックレスとしての評価 −テリ、キズ、連相−
ではさっそく、ネックレスとしての価値基準を見てゆきましょう。 「真珠」そのものの評価と「ネックレス」としての評価を比べると 少し評価のポイントが違ってくるのが分かるかと思います。
テリ
あこや真珠には、虹色のような独特の深いテリがあります。 ネックレスを選ぶときには、好みのお色目で尚且つテリが強いものを優先して選ぶのが良いでしょう。
何故なら、身につけたネックレスはキズや形よりもテリとお色目、そして大きさをもってその存在を主張するからです。照りの良し悪しの見分け方としては、ご自分のお顔を真珠に映してみることです。 照りの良い真珠には自分の顔が映ります。その中でもより輪郭のはっきり映るものほど照りが良いということになります。
キズ
目を近づけてよく見れば、誰にでも分かる価値基準なので ついこだわりたくなるかもしれませんが、キズも自然が作り出す天然の証です。よほど大きなキズでなければ、着用時に眼に留まるようなものはほとんどございません。つまり、あまりこの点において神経質にならないほうが 良い選択に繋がるとお考えください。
“テリが弱くてキズのないネックレス”と“テリは強いがキズもあるネックレス”が同等のお値段で並んでいたならば、迷わず後者を選ぶことをお勧め致します。
勿論テリが強くてキズもないものが最良なのですが、全てのポイントで評価の高いものはそれ相応に高価です。 ご予算の内で、お客様それぞれの「決め手のポイント」を探すことが、上手なお買い物にも繋がります。
そして、テリの良さを優先する選び方はその道のプロに多く見られる選び方といえます。
連相
連相とは、そのネックレスを構成する珠の色やテリがどれだけ美しく揃っているかの度合いのことを指します。
言い換えれば、ネックレスの完成度と考えれば良いでしょう。
つまり完成度が高ければ「連相の良いネックレス」、低ければ「連相の悪いネックレス」と表現します。真珠は“白くて丸いものだ”というイメージが強いですが、実際には一珠一珠が様々な個性を持っていて、なかなか揃わないのが現実なのです。
ピアスやイヤリング用に、たった2珠の真珠を合わせるのにさえ苦労することも少なくありません。それがネックレスにもなると7.5〜8.0mmで約54珠、8.0〜8.5mmでも約50珠、を違和感なくご使用いただけるようテリ・キズ・形を総合的に考えながら、バランス良く配置して組み上げる事となります。こうして出来上がったネックレスは連相が良いものほど統一感があり、完成度の高さは正装感を高めるのです。
良い連相
あまり良くない連相
貴方に似合うネックレスを選ぶ
ここからは、ネックレスを選ぶにあたって全体の雰囲気を大きく左右する “どのサイズの珠を使用した”、“どんな長さの”、そして“どのお色目”のネックレスがあなたにとってベスト マッチなのかを考えていきましょう。
サイズ
この点はお好みも大切ではございますが、体に合っていない あまり小さすぎるもの、大きすぎるもの は お使いになられる場面によっては場違いな雰囲気になってしまうこともあります。 ここからは、で考え各年代や体型ごとに合うであろう大きさを簡単にご紹介いたします。 これを参考に、自分に合う おおよそのサイズの見当をつけてみてください。
お若い方には…
小粒でカジュアル・かつ上品な印象ならば、7mm〜7.5mmまたは 7.5mm〜8mmでしょうか
小柄な方にもおすすめです。ただ、永くお使い頂くことをお考えの方には 後々使いにくくなるかもしれません。
プロポーションの豊かな方には…
ご自身の魅力を損なわせない、存在感のある大粒の 8.5mm〜9mm がおすすめです。
また、身長の高い方にはエレガントな風格を強調する、8mm〜8.5mm または、8.5mm〜9mm はいかがでしょうか。
年齢を重ねられた方には…
一般的に万能タイプとして挙げられる、 8mm〜8.5mm ですが、年代によっては 少し物足りないと感じるかもしれません。 フォーマルに使用できるものをお持ちで 2本目としてご購入を検討される方などには、8.5mm〜9mm がおすすめです。お年を重ねてこられた方だからこそできる オシャレをお楽しみ頂けます。
長さ
あこや真珠のネックレスには長さのバリエーションがたくさんあります。まずは、スタイルごとに長さが異なる、それぞれの名前をご紹介します。
チョーカー(14インチ 約35cm前後)
当店のベビーネックレスなどがこれにあたります。 首元にぴったりの長さで、大きい珠のものであれば結婚式でウエディングドレスを着た花嫁の首元を華やかに 演出してくれたりします。
プリンセス(16インチ 約41cm前後)
当店のネックレスは大半がこれにあたります。 もっともポピュラーな長さで、その名の通りドレスを着たお姫様が着けているようなことからこの名がついたと言われています。冠婚葬祭で着ける真珠のネックレスなどは、この長さが一般的とされてです。
マチネー(21インチ 約52cm前後)
フランス語で午前中や演劇などの昼公演の意味の言葉で、 夜のようにかしこまらず、ちょっとしたドレスやワンピースに合わせられる長さを言います。
オペラ(28インチ 約71cm前後)
一連でご使用いただくロングネックレスなどがこれにあたります。オペラを観賞するためのドレッシーな衣裳に合う長さという意味で、オペラと名付けられたと言われています。
ロープ(42インチ 約107cm前後)
アレンジに適したロングネックレスなどがこれにあたります。 とても長く、2連、3連にすることで、TPOに合わせて着けられるため、 欧米では年代を問わず愛用されています。これらは長いほど盛装感が増すというのが伝統的な考え方ですが、今日ではよりたくさんのアレンジが楽しるよう様々なタイプが生まれています。
チョーカーとプリンセスの2つが代表的(=スタンダード)な長さであり、平均的に使いよい長さとして挙げられています。一般的に店頭に並んでいるあこや真珠のネックレスは、16インチ(約41cm)の「プリンセス」です。 留め具(クラスプ)を含めると全長 約43cm。
こちらの長さがあれば、ドレスコードのあるフォーマルシーンから、敬意と教養の求められる喪お席まで幅広く活躍してくれる、貴女の頼もしいパートナーとなってくれるでしょう。
カラー
誰にでも、“自分に似合う色”と“そうではない色”が存在します。真珠にもそれが当てはまるのです。
その人の生まれ持った色(肌・目・髪・頬・唇など) と雰囲気が調和した色(=似合う色)を身に着ければ、肌の 透明感が増して普段よりも明るく見え、おまけにお顔立ちをすっきりとさせるなど、いいことずくし。
真珠は実態色と干渉色の組み合わせにより、豊富なバリエーションがあります。そこからより自分に合うお色を見つけ出すのも楽しみの一つと言えるのではないでしょうか。